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入学が決まりました!

卒業、入学のシーズンになりましたね。我が家は3人子どもがいるので毎年この時期は慌ただしいのですが、今年は久しぶりに何もない春です。

 

さて先日嬉しいことがありました。旭川のAさんの女の子Bちゃんはこの春小学校に入学で、先日地域の小学校の普通学級への入学が決まりました。Bちゃんは就学判断は特別支援学校だったのですが、Aさんの「まわりの子どもたちと一緒に地域の小学校の普通学級で一緒に学びたい」という思いから、小学校や市教委と話し合いを進めてきました。

 

私はAさんから相談されて初めて知ったのですが、旭川市では普通学級に障がいのある子はほとんどいなく大体は特別支援学校か特別支援学級に在籍しているそうです。Bちゃんと同じ障がいでの在籍はゼロで、小学校や市教委が最初にそれは難しいと考えるのは無理もないことなのかもしれません。

でもAさんは粘り強く何度も話し合いを続けました。話し合いの状況を聞くとかなり厳しいことを言われ、心が折れてしまうのではないかと私も心配しましたが、それでもAさんは意志を貫き、先日の最後の話し合いでついに普通学級への入学が決定しました。

今回のことは旭川市にとっては画期的なことかもしません。一歩を踏み出して下さった旭川市教委と小学校に感謝です。

 

これからスタートするにあたって悩むこともでてくるかもしれません。

私はこの「どんなに障がいが重くても地域の学校へ・連絡会議」が少しでもそのサポートができればいいと思っています。Aさんに対してはもちろん、旭川市教委や小学校とも手を取り合っていくことができれば嬉しいです。

 

                                     青野比奈子

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パブリックコメントを送ろう!

毎日寒いですね。雪まつりも終わったのでそろそろ暖かくなってほしいです・・

 

さてすっかり連絡が遅くなってすみません!

札幌市教育振興基本計画(案)に関するパブリックコメントの募集の締め切りは今日(12日)までです!

私はさっきやっと送ったところです。

 

教育振興基本計画(案)、パブリックコメント募集については札幌市のホームページから見ることができます。

 

みなさんも是非ご意見を!

 

                                  (青野)

 

 

 

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旭川の保護者会 その2

 先日の旭川での保護者会について、地元の「あさひかわ新聞」に掲載されましたので紹介します。

 

「障がいのある子の普通学級進学を考える集い」

 

 障がいがある子の進学について、先輩ママの話を聞く集いが18日、愛育センターで行われた。わかくさ学園父母の会の主催。 

 講師は、札幌の市民団体「どんなに障害が重くても地域の学校へ・連絡会議」から、会長の堀由利枝さんと会員の青野比奈子さんを招いた。

 

 青野さんの中学1年の息子はダウン症で、生まれつき心臓に持病があった。小学校入学時にはまだ歩けず、言葉もほとんど話せなかった。学校側からは養護学校への入学を進められたが、普通校への入学を決断した。

 青野さんは「特別支援校に通えばマンツーマンに近い環境で教育を受けられ、身の回りのことなどは早く出来るようになるかもしれない。でも他の子たちと同じ様に同じ年齢のクラスメイトと関わり、仲間作りの出来る機会が得られる方を選んだ」と選択の理由を語った。

 「いま息子が中学校に上がって改めて感じるのは、障がいのない子たちと一緒に小学校生活を送った体験が大きな財産になっているということ。テストはほとんど零点だが、それよりも子どもの時期にしか出来ないことをさせられて良かったと思っている」と話した。

 

 堀さんの高校三年の娘は、脳性マヒで肢体に不自由がある。小学校入学時、堀さんは「上の子たちと同じ様に育てたい」と普通学校への入学を決意したが、教育相談の結果、不本意にも支援学校への入学通知が届いた。しかし堀さんは、それを教育委員会に返送し、地域の普通校への入学を貫いた。

 堀さんは校長の「慣れるまでしばらくお母さんが付き添って」という言葉を受け、一年間学校で付き添った。新年度、替わった校長に「もう慣れたので付き添わなくて良いですよね」と伝えると、「付き添うことが学校に通う条件になっており、認められない」と断られ、結局ボランティアの力も借りて六年間付き添った。

 また中学校進学では、入学時に十五人の教師と向き合い「なぜ手厚い支援が受けられる特別校ではなくここなのか」と強い調子で詰め寄られたという。在学中も様々な問題が起こったが、先生方の障がいへの理解が進み、「三年間担任だった先生が一番大きく変わった思う」と振り返る。

 堀さんは「一旦、特別支援教育を受け始めてしまうと、途中から普通教育に帰るのは非常に難しい。就学前の教育相談は受けず、そのまま普通校に入学したら良い。様子をみて駄目だったら支援学級に移っても遅くない。」とアドバイスした。

 

 集いには、わかくさ学園(未就学の肢体不自由児の通園施設)、みどり学園(未就学の知的障がい児の通園施設)に通う子どもたちの父母ら約五十人が参加した。堀さんは「子どもより先に死んでしまうであろう親に出来るのは、社会をより良く変えて、残してやることです」と集まった親たちを励ましていた。

                     (2013、11、26  あさひかわ新聞)

 

                                    青野 比奈子   

 

 

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旭川の保護者会に参加してきました

 先日の会報でもお知らせしましたが、11月18日、会長の堀さんとともに旭川に行ってきました。旭川市のわかくさ学園父母の会が主催となって開催された保護者教室でお話しをさせてもらうためでした。

 その前の週、テレビで旭川の積雪を見たとき、無事に行けるのだろうか・・と不安がよぎりましたが、雪も溶けその日はまずまずの天気で、私の車で、やや迷いながら・・なんとか会場にたどり着くことができました。

 余談ですが、私は小1から小5までは旭川で過ごしました。そして私の母校である春光小学校が今回の会場である愛育センターのすぐそばにあり、おそらく当時私の住んでいた公務員宿舎もこのあたりだったんだな~と思い出に浸っていました。

 さて、今回の保護者会にはわかくさ学園(未就学の肢体不自由児の通園施設)、みどり学園(未就学の知的障害児の通園施設)の保護者が約50人参加していました。最初はこの保護者会を立ち上げた、どんなに・・の会の会員である平田さんのお話でした。平田さんは息子さん、かずきくんの学校生活を通して体験したこと、感じたことをお話しされ、これから子どもの就学先を決める保護者に対して、普通学級という選択肢もあることを知ってもらいたいという思いを述べられました。

 その後、私、そして堀さんという順番で、自分たちの子どもが普通学級で過ごしている現状、そこから感じたこと、学んだことなどをお話しさせていただきました。

 

 実は今回の保護者会、お話ししたあと親たちの反応はどうなんだろう・・とちょっと心配していました。というのは、札幌でこのような通園施設でお話ししたときに、反応があまりにも薄い・・というか、もう特別支援学校に決めているので普通学級なんて・・という反応をされたことがあったのです。

 でも会が終わったあと何人かのお母さんが私たちのところに来て下さって、「普通学級なんて最初から選択肢になかったので、お話しをきいて驚きました。」とか「就学相談にいって特別支援判定になったけれどしっくりいかなかった。これから普通学級を考えていきたい。」などおっしゃって下さって、「やっぱりはるばる旭川まできた甲斐があった~」と嬉しく思いました。

 就学に関して本人、保護者の意志が尊重されるようになったとはいっても学校側の受け入れには課題がいっぱいで、それを乗り越えていくためには「仲間作り」がとっても大切なことは、私の体験からも感んじていることです。学校との話し合いでへこんだとき、仲間に一言に何度勇気づけられたことかわかりません。

 旭川はそのような環境はまだまだ整っていないのかもしれません。でも今回の保護者会をきっかけに、これから仲間が集えるようになればいいなと思っています。

 

 また今回、お話しさせていただいたことで「お知らせすること、伝えること」がとっても大切だということにあらためて気づかされました。平田さん、そして旭川のみなさまありがとうございました。

 

 ちなみに・・帰りの車では、堀さんと「二人で出前講座でもやりたいね」と大盛り上がりの私たちでした・・       

                                  (青野 比奈子)

 

 

 

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全道教研に参加して

  11月1日~3日、室蘭市で第63次合同教育研究集会が開催され、私は「しょうがい児の教育」の分科会に一般傍聴として参加してきました。

 この分科会では毎年、インクルーシブ教育に向けた取り組みについて討議されます。今回のレポート発表は14本で、すべて先生でした。

 

 さて今年6月に障害者差別解消法が制定されましたが、その中で差別の禁止を具体化したものとして「差別的取り扱い」と「合理的配慮の不提供」があげられています。

 合理的配の定義ですが

   「私たちの社会は障がいのない人が利用しやすいようにできていま

    す。社会的障壁があるため様々な施設・設備、サービスを障がい

    者は利用できません。そのようなときに、障がい者が利用できる

    ように、施設・設備やサービスを提供する側が変更または調整す

    ることを合理的配慮といいます。」となっています。

 

 そして教育に求められる合理的配慮は、授業や課外活動の教育活動に完全に参加するために教育方法や内容を変更したり、調整したりすることです。具体的には点字・拡大教科書の提供、介助者の配置、段差の解消、評価基準の変更・・などなどいろいろあげられますが、混同してはいけないのは「合理的配慮」と「個別の支援」は違うということです。

 合理的配慮は障がいのある子が、障がいのない子と同じスタートラインに立つために保障されなければならないことです。つまりそれは「まわりが何とかすること」であり、それに対して個別の支援は「障がいのある子を何とかする」というのが私自身のとらえかたです。

 

 話が長くなりましたが、どちらかというと今回のレポートは個別の支援についての取り組みや成果についての内容が多かったような気がしました。

 討議の中で「障がいのある子どもを差別のない社会(人)が導いていってくれればいいが今、そのような環境は整っていない。残念ながら差別のある社会である。そんなところに障がいのある子どもを送り出すことは残酷ではないのか。」という意見がありました。確かに普通学級ではいろいろなことが起こります。でも私たちが行動して差別のない社会を目指していかなければならないのです。待っていても何も始まりません。黙っていても環境は変わりません。

 私はそのために「まず分けないこと、一緒にいること」が第一歩ではないかと思います。そして一緒にいるということは「~ができたら、~ができるようになったら」という条件つきのものであってはいけないのです。最初から無条件に誰にでも与えられるべきものなのではないかと思います。

 今回残念ながら分科会で保護者の参加があまりいませんでした。そんな中、帯広のKさんの発言が印象的でした。Kさんは保護者ですがご自身のお子さんには障がいはありません。「障がいの有無で子どもを分けるとその親同士(障がいのある子の親、障がいの無い子の親)も分けられてしまうし、理解し合えないという現実がある。また障がいの無い子が障がいのある子と一緒に過ごすことは大切なこと。むしろ一緒に過ごさないことのほうが欠落である。」とい発言はKさんの立場でなければ感じることのできない貴重な意見だと思いました。そして「差別解消法もでき、社会は新しくなる。学校は理想を語る場ではないのか。先生たちはたいへんかと思うが実践していってほしい。そしてその実践を発信していってほしい。」というKさんの発言は参加していた先生方の励みになった事は間違いないでしょう。

 

 

 私は毎年全道教研に参加して今回で5回目になります。毎回ここで感じたことをパワーに変えて日常の生活に持ち帰っているつもりです。

 さて次は1月の全国教研です。以前もお知らせしましたが、会員のかたでこの全国教研に参加希望のかたは会で一部旅費を負担します。日程は1月23日(木)~26日(日)、場所はまだ未定(本州)です。

 航空券、宿泊等をこちら(札幌教職員組合)で手配する場合は11月29日(金)しめきりなので、それまでに青野までご連絡下さい。(日数がなくてごめんなさい!)

 

 くわしいことの問い合わせ先も青野までです。

よろしくお願いします。