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人権セミナーに参加して


先週の日曜日、社会福祉総合センターで開催された「第23回人権セミナー」に参加してきました。人権セミナーは障がい当事者のかたを中心に法律や必要なサービスについて一緒に勉強する集会です。勉強のほかにアトラクションなどもあり、閉会式のあとは自由参加ですがデモ行進も行っています。
今回私は初めての参加でしたが、午後から別の予定が入っていたため残念ながら午前中の分科会のみの参加でした。

4つの分科会の中で私が参加したのは、第2分科会「休みの日は、何しているの?」でした。現在中2のひろむは、休みの日はまだ親と出かけることがほとんどです。でも将来、自分の好きなこと(趣味)を見つけて、自分で休みの日を有意義に過ごせるようになってほしいと思っています。そのために障がい当事者のかたが休みの日にどのように過ごしているかはとても興味のある内容でした。カラオケ、サッカー、DVD鑑賞、お料理、温泉、買い物・・などなど発表者やフロアのかたから多くの発言がありました。そしてそのどれもが普段私たちが楽しんでいることと全く同じでした。

14年前ひろむが生まれて間もなくダウン症であると分かり、私は目の前が真っ暗になりました。それまで障がいのある人とほとんど接したことが無かった私は、障がいが不幸であると勝手に決めつけていました。ひろむは大きくなっても何もできないのではないか?障がいがあることによってかわいそうな人生を送ることになるのではないか?と思い込んでいたのです。
もちろんひろむが大きくなるにつれ、その考えは違うということはだんだん分かってきました。そして昨日の人権セミナーに参加してそれは全く違うことだったとあらためて感じることができました。自分の好きなことを楽しみ、言いたいことを言い、生き生きとしたたくさんの人の姿を見ていると、将来ひろむもきっとこの中にいられるのではないかと思ったからです。
「休みの日は、野球観戦(ファイターズ!)やカラオケやボーリングで楽しんでいます。」なんて楽しそうに言っているひろむの姿を想像してしまいました・・・

普段私たちが生活している社会は、障がいの無い人が大多数で、障がいのある人は少数です。そのため、障がいの無い人たちの価値観で決められることが多く、残念ながら障がいのある人の意見をよく聞こうという場面がほとんど無いように感じます。
この人権セミナーでは「私たちに関することを決めるときは必ず私たちを交えて決める」ことを実現することが必要であるという考えです。だからこそパワーのある集会なのでしょう。

今回はひろむは託児でしたが、来年はぜひ一緒に参加しようと思います。

(青野比奈子)