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母と女性教職員の会の感想


6月29日に母と女性教職員の会の豊平・清田区のつどいに参加してきました。「子どもたちの今~しょうがいのある子の居場所から考える~」というテーマで、お二人のお話を聞きました。

 

津田ひでみさんは清田区にある「子どもデイサービス和(なごみ)」の代表です。ご自身のお子さんにしょうがいがあり、その体験があったからこそデイサービスの必要性を感じ設立に至ったという大変行動力のあるかたです。デイサービスが子どもにとってだけでなく、そのお母さんにとっても大切な場所になってほしいと優しく語られていました。

 

もう一人の講師、「NPO法人地域生活きたのセンターぱお」の代表の荒野耕司さんは「ともに育つ会」の代表でもあり、私もよく知っている方です。

荒野さんのお話の中で私がとても印象に残ったことがあるのでその部分を紹介します。

 

自立と依存について・・

「人」という字は二本の棒が支え合っていますがその一本がなくなってしまったら倒れてしまいます。しょうがいのある子の将来を考えたときその子を支える人がいなくなったらどうしようという不安があります。倒れてしまうのではないか・・そう考えてしまいます。よく「親は子どもより長生きできないから自分がいなくなったらこの子が困る」という人が多いのはそういうことだと思います。

では倒れないようにするにはどうしたらいいのでしょう?将来困らないように小さいうちから子どもに自立することに力をそそげばいいのでしょうか?

荒野さんはその答を教えてくれました。それは「支える人をたくさん見つければいい」ということでした。それが具体的でなくてもその不安がなくなる行き方をしていればそれでいいのではないか、と。

さらにその子(その人)が支える人になればいいということも教えてくれました。実は支えられている人が他の人を支えている場合もあるのです。

支援する人はしてばかり、支援されている人はされてばかり、と私たちは考えがちですがそれはお互いにする側、される側になりうるのです。

そんな荒野さんのお話は、今私たちが取り組んでいるインクルーシブ教育の問題に深く結びついているのではないかと思いました。

決して子どもを自立させることが悪いことだとは言いませんが、そのことばかりに目がいってしまうと見失ってしまうこともあります。

「支える人をたくさん見つけること」それはとても大切でそのためには多くの人と出会うこと、知ってもらうことだと、あらためて気づかされました。                         青野 比奈子