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札幌市のホームページのこと


みなさんは札幌市教育委員会のホームページをご覧になったことがありますか?例えば子どもの就学について情報を知りたい場合、まずホームページから調べる方が多いのではないでしょうか。

しかし、札幌市教育委員会のホームページは実はとってもわかりづらい・・と思います。このことについては毎年の札幌市教育委員会との話し合いのなかでも私たちから要望しているのですがなかなか改善されません・・

 

札幌市のホームページから「学校、幼稚園、教育」→「障がいのあるお子さんの教育(特別支援教育)」を開くといくつか項目があります。まずその中にある「障がい種別の教育」を見る人が多いのではないかと思います。しかし例えば「3、知的障がい教育」を見ると就学先は「特別支援学校(知的障がい)」と「知的障がい特別支援学級」しか書かれていません。そこに普通学級という言葉は載っていないのです。知的障がい以外の障害についても同じように載っていないものがほとんどです。これでは障害があると特別支援学校か特別支援学級しか選択肢がないと思い込んでしまうのではないでしょうか。

しかし、札幌市教育委員会はそうではないと言います。

実は先ほどのいくつかの項目の中で「特別支援教育とは」を開くとそこに次のような一文があります。「「特別支援教育」は、通常の学級、通級指導教室、特別支援学級、特別支援学校、全ての園、学校において実施されるものです。」・・ここで普通学級という選択肢もお知らせしているということなのです。でもこれはかなりわかりにくいと思いませんか?先ほどの「障がい種別の教育」には載っていなかったけれどこの一文があるから普通学級にも行けるのだと理解することができるでしょうか。

 

また、普通学級に在籍する障害のある子に対して有償ボランティアがサポートをするという「学びのサポーター」の活用事業については、またさきほどの項目に戻って「各種事業」を開かなければ出てきません。昨年から導入された、肢体不自由の子どもに対して身体的な介助を行う「介助アシスタント」の情報はホームページには載っていません。

 

わが子の就学先は普通学級はどうなんだろう・・普通学級ではどんなサポートがあるのだろう・・そう考えるは少なくないはずです。あえて分かりづらくしているわけではないは思いますが、そんな人たちに正しい情報が届いているのでしょうか。

先日の話し合いの中でKさんが言っていた言葉に私はとても納得しました。「障害のある子の教育イコール特別支援教育にしているから見づらくなっている。普通教育の中での合理的配慮で良いのではないか」・・まさにその通りだと思います。特別支援教育としての支援ではなく、ともに学ぶための配慮を望んでいる人もいるのです。

 

参考までに大阪市のホームページの教育を開くと「障がいのあるお子さんへ」という項目があります。その中にある「障がいのあるお子様の入学について」は次のように書かれています。

 

「大阪市では、障がいのあるお子様の人権尊重を図り、地域で「共に学び、共に育ち、共に生きる」ことを基本とした教育・保育の推進に努めており、地域の小学校で学ぶことを基本としています。

障がいのあるお子様の就学先を決める際には、本人・保護者の意向を最大限尊重しています。(中略)障がいのあるお子様の就学先としましては、小学校の通常学級があります。また、小学校内に特別支援学級を設けている場合、その特別支援学級に在籍することもできます。さらに特別支援学校の小学部に就学することもできます。

 

大阪市のように、まず最初に知りたい情報を誰にでも分かりやすく提供することはとっても大切なことではないでしょうか。

 

(青野 比奈子)